本格フライトシミュレータ用エアバス機チェックリスト

 エアバスA320機のチェックリスト


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自作フライトシミュレータの環境> 55インチTV+34インチTV2台の構成。いずれ65インチ+55インチ2台にしたい。

   

エアバスA320のコクピット> 最近、世界で一番普及している旅客機。旅客機の場合は、離陸速度、ルート設定など、しっかりとした事前準備が必要。それも楽しい。


F22ラプターのコクピット> 視界抜群なので、遊覧飛行に最適。

目次----------------------------------

1. スラストマスター> Thrustmaster TCA Airbus Edition用設定

2. A320の操作方法

〇MCDUの設定から、離陸、巡行、着陸まで

2.1 MCDUの設定>

.2 離陸フェーズ>

.3 上昇フェーズ>

.4 巡行フェーズ>

.5 降下フェーズ>

.6 アプローチ・フェーズ>

.7 着陸フェーズ>

.8 警告音>

〇Cold and Dark状態からの設定

.9 フライト前チェック>

.10 スタート前>

.11 APU スタート>

.12 エンジンスタート>

.13 タキシー前>

.14 タキシー>

.15 離陸前>

.16 テイクオフ リクエスト>

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1. スラストマスター用設定メモ>

〇ソフト「FenixA320」で、スラストマスターのエアバス用スロットルを使用する時は、スロットル軸の感度で、反応性だけ100%にして、その他はすべて0%に設定し、その後、FenixA320のMCDUからConfig>Calibrationで各推力を設定すること。

〇サイドスティック>

ボタン1> ブレーキ

ボタン2> カスタムカメラ0のリロード>FDとNAV画面の大写し

ボタン3> コクピット/外部ビューモード(外部ビューモードでは赤いボタンでコクピットビューのリセット出来ない)

ボタン4(赤いボタン)> コックピットビューのリセット

ボタン5> 未設定

ボタン6> 未設定

ボタン7> マップ/EFB

ボタン8> 左にずれる

ボタン9> 右にずれる

ボタン10> VRモードの起動/停止

ボタン11> ESC

ボタン12> カスタムカメラ0(FDとNAV画面)の保存

ボタン13> 上にずれる

ボタン14> 下にずれる

ボタン15> カメラ0のリロード

ボタン16> 未設定

スライダーX> レベータートリム軸

ジョイスティックL軸XとY> 感度±は-50%、デッドゾーン10%、反応性100%、それ以外はすべて0%。

ジョイスティックR軸Z> 感度±は0%、デッドゾーンは70%、反応性50%、その他は0%。

ジョイスティック・スライダー> 反応性50%、その他0%。

〇スラスト・レバー関係> スラストレバー軸の感度は、反応性だけ100%にして、それ以外はすべて0%に設定して保存すること。

〇クラウド上の同期で設定が変わる可能性があるので注意。

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〇A320用フライトシミュ用オプションパネル

winwing>

minicockpit>miniFCUだけの使用でちょうどよい。

〇フライトシミュレータ用A320風サイドスティック、スラストレバー>スラストマスター


2. はじめに

 本ページは、「マイクロソフト フライトシミュレータ2020」にて、エアバス社公認ソフト「FENIX A320」を飛ばす前提において、本物のA320マニュアルを参考にして、操作を忘れないようにメモしています。


MCDUの設定から、離陸、巡行、着陸まで

A320-200> 積載燃料 最大約20t=43.6KLB

 「FENIX機の機内ipad画面」で空港を指定すると自動でネットからMETERを受信可能。

実物のマニュアルによると、離陸重量(TOW,テイクオフ・ウエイト)は178.9KLB(17.89万ポンド=81トン)では、フラップ状態「1+F」、無風状態でV1=157,Vr=157,V2=160ノットぐらい。

1万ポンド(10KLB)=4.5トン。 4.5x17.89=80.50トン(離陸重量)

1LB(ポンド)=0.45kg

まずMATERの情報によってQNH(気圧高度計規正値、平均海面から3m上の気圧)を入力して高度をセット。機長側と副操縦士側の気圧が同じ事をチェック。


例:METAR RJTT 030000Z 08003KT 9999 FEW025 22/16 Q1014 RMK 1CU025 A2997 P/RR=

 赤は QNH。「Q1014」は 1014hPa、「A2997」は 29.97inHg を示す。

〇warning(警告、ワーニング)> 重大な不具合 赤色で表示

〇caution(注意、コーション)> それなりの不具合 黄色で表示


2.1 MCDUの設定 >

1.0 INITボタン押す> DEP/DEST(出発空港/目的空港)を入力>

例 福岡空港(RJFF)から山口宇部空港(RJDC)ならば、「RJFF/RJDC」と入力

1.1 ALIGN IRS押す> 慣性航法ユニットのアライメント(ジャイロが安定するのに5分ぐらいかかる)

1.2 FLT NBR> 与えられたフライト・ナンバーを入力

1.3 COST INDEX> コスト・インデックスを入力、今回は80%として80を入力。

1.4 CRZ FL> 飛行高度をフライト・レベルで入力 例 FL140 (高度14000フィート)ならば「FL140」と入力。FL120以下は、実際の高度(フィート)で入力。

2 Flight PLANボタン押す> 飛行計画を入力

〇Departure(主発地)はRJFF(福岡空港)と表示されるので、出発経路ルート(SID)&トランジション経路をMCDUの表示候補から指定。

とりあえず指定すると、ND画面上に「緑の破線」で表示されるので、MCDUの画面上のINSERTボタンを押すと確定し、「緑の破線」が「緑の実線」に表示が変わってオートパイロット航路が確定する。

主要空港のSID&トランジション・ルートは〇〇を参照

〇Destination(目的地)はRJDC(山口宇部空港)

トランジションルート&到着経路ルート(STAR)を選択し、INSERTボタンで確定すると、ND上に「緑の実線」が表示されオートパイロット航路が確定する。

出発経路と到着経路の途中ルートが確定していないと、MCDU上に、disconection route(断線ルート)と表示され、ND上の「緑の実線」が途切れて空白地帯が出来るので、ゲームということで、適当な途中ルートでよいのならば、MCDUで「CLS」と入力して、MCDU上のdisconectionの所のボタンを押して「CLS」を入力すると、出発経路と到着経路が直線的につながれ、出発から到着経路まで「緑の実線」となってオートパイロット経路の入力が完了する。

3 SEC F-PLNボタン押す> 代替飛行計画(セカンド・フライトプラン)を入力する。

4 RADNAVボタン押す> 目的空港の滑走路(Rwy18なら180°方向に離着陸する滑走路の意味)のILS周波数を入力。Radio Navigationの略

5 INITBボタン押す>

6 PERFボタン押す> perfomanceボタン。V1,Vr,V2速度を入力>V1:離陸決断速度、Vr:引き起こし速度、V2:片方エンジンがトラブルでも離陸継続する速度。ゲーム用ならば、V1=130,Vr=140,V2=150ノットと入力。


2.2 離陸フェーズ >

タキシー中に、離陸準備が完了するとポンポンと電子音で合図して客室乗務員に離陸準備が完了したことを連絡する。すると「当機はまもなく離陸いたします。~」とアナウンスされる。

ストロボ・ライト オン> 滑走路に入ったタイミングで点灯させて到着地の滑走路を出るまで点灯。

ナビ・ライト> オン

無線機器 「Departure」にセット

天候レーダー セット

F/D(フライト・ディレクター) オン

オートブレーキ max

エレベータ・トリム テイク・オフ・ポジション 、離陸重量から重力中心の何パーセントかを計算して表から離陸時トリム位置を決めるが、ゲームなら標準的な0位置でOK。

タキシー・ライト テイク・オフ・ポジション

タキシーライト オン

ランウェイ・ターンオフ・ライト オン> 左右前方を照らすライト。

フラップ Flaps1 (Flaps1の場合)

地上エアブレーキ 作動ポジション (エアブレーキ・レバーをスポイラーオフの位置で引っ張り上げる)

テイク・オフ コンフィグ(TO conボタンを押す) チェック

テイク・オフ メモ(画面の中の下半分の表示) オール・グリーン確認

パーキングブレーキ オンの位置に移動

タキシーライト テイクオフ・ポジション

ランディング・ライト オン> 着陸灯という名前だが、離陸時にも使用し、高度1万フィート以下では点灯させるルール。

TCAS TA/RA位置に変更

ATC/Transponder Autoにセット

テイク・オフ許可 取得  

パーキング・ブレーキ リリース 

Set N1 for 50%  check stabilize(エンジン回転数が安定しているかチェック)

 各TESTボタンを長押ししてECAM画面の様子を見る。ECAMの青文字が出ていないことを確認。青文字の機能が出ていたら、その機能スイッチを押して青文字が消えるようにする。青文字はOKという意味ではない。問題なしなら、文字が表示されないのが、エアバス流。

パイロットが「テイク・オフ」と宣言

エンジン推力を50%程度まで上げてN1回転数の変化を数秒様子をみて、推力上昇に異常がないようなら、スラスト・レバーをTOGA又はFLEXまで増加させる。

コーパイロットが「スラスト・セット」と読み上げる。

注>-----------------------------

 ボーイング&エンブラエル機では、80ノットでコーパイロットが「80ノット」と読み上げる決まりになっている。これは、ボーイング機は80ノット以上でスラスト・レバーが、オートスロットル・システムから切り離されて固定(HOLDモード)され、フリーになるようになっており、パイロットがオートスロットル・システムに不具合がないことを確認するためである。ちなみに、高度400フィート以上になるとHOLDモードは自動で解除されるようになっている。

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100ノットで、コーパイロットが「100ノット」と読み上げるので、それぞれの速度計が間違っていないか、スピードをクロスチェック

V1速度(~130ノット)までスロットルに手をかけておき、トラブルに備える。

コーパイロットがV1,Vrと読み上げる。

Vr速度(~140ノット)になれば、スロットルから手を放し、サイドスティックにて毎秒5度の割合で、合計3秒かけて+15度まで機首を引き起こす。

コーパイロットが「ポジティブ」と宣言したら、ギヤを上げる。

まずは400フィートに上昇を目指す。1000フィートは東京タワーぐらい、スカイツリーは2000フィート程度。

1500フィート以上で離陸完了となり、オートパイロットをオンに出来る。

FD上にCLと表示されたらスラストレバーをCL(CLIME、クライム、上昇)にセット

 実際には、当日の他の飛行機の状態によって管制から別のSIDルートを指定されたり、ショートカットが指示されるので、この場合は、パイロットの指示によってコーパイロットがMCDUに新しいルートを入力して自動飛行させる。旅客機の場合、安全のためにパイロット二人以上で運行するのが基本であり、パイロット二人が同時に計器を見つめて操作すると外部監視がおろそかになるので、パイロットで役割分担している。

3000フィート以上でフラップアップ。低高度でフラップ上げると飛行高度が下がって危険。「ポー」と警告音が鳴り続けるのは高度が低いから。4000?フィート以上になると警告音は自動でやむ。

テイク・オフ・ライト オン> エアバス機独自のテイクオフ時に強力に照らすライト。タキシー・ライトと兼ねている。

地上スポイラー 不作動(離陸前に引き抜いたスポイラーレバーを押し戻す)

ランウェイ・ターンオフライト オフ

タキシーライト オフ


2.3 上昇フェーズ >

オートパイロット ON

スピード 最大250ノット、低空では200ノットがルール

1万フィート以上で ランディングライト オフ

シートベルト・サイン オフ


2.4 巡行フェーズ >

日本では高度1万4000フィート以上で、高度表示をSTD(QNE)に変更。

飛行担当パイロット(PF)は、レーダーで進行方向の雲の存在を確認。

飛行不担当パイロット(PNF)はレーダーで地形(Terrain)を表示。

日本の速度制限>空港周辺の管制圏内では200ノット。上空1万フィート以下では250ノット以下。

FL240では、速度はマッハ0.76(高高度ではマッハ表示に切り替える)


速度、方位を変更するノブ(つまみ)は、

〇希望する速度、方位に回して引っ張るとSelected(セレクテッド・モード=任意に選択されたモード)となって、すぐに機体が反応する。

ノブを押し込むとManaged mode(マネージド・モード=フライトプランに設定された値、マネージドは管理されたという意味)となってフライトプランに設定された値になるように機体が反応する。マネージド・モードの場合は「- - - ●」と表示され●がマネージド・モードであることの表示。

ここまで見た

高度関係では、

〇希望の高度を設定し、右側の上昇率、降下率の数字を希望する値に設定してからノブを引っ張ると機体が反応を始める。設定時の高度になると表示が「- - - - -」となって、「- - - - -」は水平飛行状態であることを表している。


2.5 降下フェーズ >

FL180では速度はマッハ0.67

FL120では速度は280ノット

高度1万4000フィート以下では実際の気圧を測定したQNH値(気圧高度計規正値、平均海面3m上の気圧、QNH)に変更。


2.6 アプローチ・フェーズ >

スピード230ノット以下になったらFlaps1にする


2.7 着陸フェーズ >

〇事前にオートブレーキをLoでセット

エアブレーキ・レバーを引き上げて、着陸後の地上エアブレーキ自動展開をセット

〇ー3°で降下。空港10マイル前で高度3000フィート、180ノットでFlaps2

〇1000フィート(=東京タワーぐらいの高さ)でギヤダウン>160ノット程度でFlaps3

150ノットでFlaps full

Vrefがいくらかを考慮し、風の影響を含めてVref+5~20ノットを接地速度の目標とする。Vrefは、滑走路端での参考速度(Vrefference)で着陸重量とフラップ形態によって決まる失速速度に1.23をかけた速度。

 A320ならば最も軽い状態では80ノットが失速速度なので、80x1.23=99ノット。約100ノットとして、+20とすると、安全に着陸する速度は最低でも120ノット以上となる。

フライトレーダー24で確認すると、実際のB737、A320は、着陸直前は143ノット程度で着陸している。

〇400フィートでオートパイロット・オフ> よっぽどの悪天候でない限り、パイロットの着陸技量維持、トラブルに備えて最終局面はマニュアル操作で着陸。

〇50フィートでフレア、20フィートでエンジンをアイドルに戻す。>

「リタード」と鳴ったら、スラストトレバーを引き戻すとオートスラスト設定が解除される。確実に接地した後に、レバー前側の動作ロックを引き起こし、スラストレバーをさらに引いてリバース(逆噴射)をかける。>接地していないとリバースは作動しない。機体が軽い場合は、騒音などを考慮してリバースしない場合もある。

〇「オートブレーキ オフ」と自動音声が流れてオートブレーキが解除される。

〇80ノット以下になればブレーキをかける。

〇エアブレーキ・レバーを押し下げて、地上エアブレーキを収納する。

〇60ノットで、リバース状態からスラストレバーをアイドルに戻す (60ノット以下では、スラストリバーサーの気流を吸い込んでエンジンが不安定になる可能性があるため)

〇フラップ  収納

〇着陸ライト  オフ

〇APU マスター  オン

〇APU スタート オン(APUは小型ジェットエンジンなので、起動するのに2分ぐらいかかる)

〇ATC/トランスポンダー オフ

〇TCAS  オフ

〇天候レーダー オフ

〇ILS オフ

〇FD オフ

〇タキシー・ライト オフ

〇ランウェイ・ターンオフ・ライト オフ

駐機場到着>

〇パーキング・ブレーキ セット

〇スロットル アイドル

〇エンジン・マスター1&2 オフ

〇アンチ・マスター オフ

〇ストロボ オフ

〇ビーコン・ライト オフ

〇翼ライト オフ

〇ナビ・ライト オフ

〇燃料ポンプ オールオフ

〇シートベルト・サイン オフ

〇非常時外部ライト オフ

〇APUマスター オフ

〇クルー・サプライ オフ

〇ドア オープン

〇ADIRS   オフ

〇アビオニクス&ライト オフ

〇バッテリー オフ

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2.8 警告音

ポー> 高度が低すぎる。

プォー> 指示高度逸脱時

プルッ、プルッ、プルッ> オートパイロットが解除

ピ、ピ、ピ> オートスラスト解除時

ポン、ポン、ポン、ポン> システム深刻異常時の警告

ポン> 警告時

リタード> スロットルを引き戻せ

ミニマム> ILS着陸時などの精密進入時に、この高度で滑走路が見えない場合に、着陸をやりなおすか決める決心高度。

カタカタカタ> オーバースピード

ジリジリジリ> 火災警報


〇コールド&ダーク状態からのセットアップ


2.9 フライト前チェック>

データベース・アップデート&NOTAMSのチェック

天候とForecasts(予測)

搭載PAX, CARGO, 燃料重量


2.10 スタート前>

パーキング・ブレーキ> セット

スロットル アイドル

エンジン・マスターズ オフ

フラップス アップ

スポイラー> retracted(収納)

着陸ギヤ> 「ダウン」をチェック

ワイパー> 両方ともオフ

バッテリー オン

パネル・ライト 必要に応じて

外部パワー オン

発電機 オン

ADIRS  「NAV」にセット

パネル・ディスプレー 「明るい」にセット

燃料量 チェック

ANNライト テスト

火災テスト APU&エンジン1&2

カーゴ煙 テスト

アンチ・アイス テスト

シートベルト・サイン オン

禁煙サイン オン

MCDU セットアップ

天候チェック

高度計 セット

スタンバイ計器 セット

許可を要求

トランスポンダ 「スタンバイ」にセット

MCDU チェック

FCU  セット

出発ブリーフィング 完了

ドア クローズ

非常時外部ライト 動作

クルー酸素供給 オン


2.11 APU スタート>

APUマスター オン(10秒後ぐらいでAPUスタートavairable点灯)

APUスタート オン

APUブリード オン

APU発電機 オン

翼ライト  オン


2.12 エンジン・スタート>

ビーコン・ライト オン

スロットル アイドル

エンジン・エリア クリヤ

燃料ポンプ オン

エンジンモード・セレクタ 点火/スタート位置

右/左エンジン エンジン1&2

エンジン・マスター スタート

クロノメータ オン

エンジン回転数N1とN2の増加 チェック

オイル圧力 チェック

クロノメータ ストップ

燃料流れ チェック

油圧ポンプ オン

エンジン・モードセレクター ノーマル

APUブリード オフ

APUマスター オフ


2.13 タキシー前>

ストロボ・ライト オン

ナビゲーション・ライト オン

プローブ・窓ヒート 状況に応じて

無線・アビオニクス 「Departue」に向けてセット

天候レーダー 「PWSオート」にセット

F/D オン

オートブレーキ max(離陸中止時に最短で停止するため)

MCDUのFUEL PRE画面でGW/CG(総合重量/重心位置)の数字をチェックして、たとえばCGが26%ならば表から「up 0.5」となるので、トリムホイールをup 0.5の位置に回す。

エレベータ・トリム(スタビライザー・トリム) 離陸重量から計算された数字で、(例えばup 0.5で)「テイク・オフ」用位置にセット


フライト・コントロール フリー&コレクト


2.14 タキシー>

タキシーライト オン

ランウェイ・ターンオフライト オン

パーキングブレーキ リリース

タキシー 最大20ノット

ブレーキ チェック

フラップ フラップ1

地上スポイラー 作動

キャビン・コール テイクオフ準備

テイクオフ・コンフィグ 解放・チェック

テイクオフ・メモ すべて緑色(オールグリーン)であることチェック


2.15 離陸前>

パーキング・ブレーキ オン

計器類 チェック

テイクオフ・データ チェック

タキシー・ライト テイクオフ・モード

着陸灯 オン

アンチアイス 必要に応じて

TCAS> TA/RA

ATC/トランスポンダ オート


2.16 テイクオフ要求>

パーキング・ブレーキ リリース

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FAF:最終進入開始点>滑走路に進入開始するためのポイント

MAPt:進入復興点>ミストアプローチ(進入やり直し)開始ポイント

RVR:滑走路視程距離(m)>滑走路上の視程(=滑走路上で何m先まで見えるか)

ILSカテゴリー>空港の設備、旅客機の機器によって決まる。例えばカテゴリIII C(cat IIIc)ならばRVRが0でも自動操縦によって安全に着陸可能だが、滑走路上に障害物が何もないという保障がないので、日本では運用されていない。

DH(Decision Height)、又はDA(Decision Altitude):決心高度>パイロットが着陸するかどうか最終決断する高度。この高度までに滑走路が見えなければ着陸できない。

計器進入方式の種類>

〇グライドパス(グライドスロープ,GS)とローカライザー(LOC)を使用した方法が「精密進入

(Precision Approach)」、精密進入にはILSアプローチ、PARアプローチがある。

PARアプローチ方法は元々軍事用として発展し、管制官がレーダーをみながら着陸させる機体の方向を逐一指示してILS方式と同等の精度で着陸させる仕組み。民間旅客機ではほとんど実施されない。

〇ローカライザーのみで進入する方式が「非精密進入(Non-Precision Approach)」。非精密アプローチとしては、VORアプローチ、VOR/DMEアプローチ、TACANアプローチ(軍用機のみ)、ADFアプローチ、ASRアプローチなどがあり、最近では主要空港ではRNAV(GNSS)アプローチが多い。

RNAV(GNSS)アプローチ>GNSSはGlobal Navigation Satellite Systemの略で、GPS衛星からの位置情報を用いて、最大9か所のRNAV用ウェイポイント(十字の星マーク)を設定し、そのルートをたどることで滑走路直前まで到達するシステム。航空路として、VORルートやRNAVルートがあるが、RNAVウェイポイントを細かく設定して、アプローチ(着陸のための進入)を行う方式。ILSアプローチでは、遠くからの直線進入が必要だが、本アプローチは地上の騒音を避けるルート設定なども可能。ただし、GPS衛星からの情報が届かない場合は、使用できないという欠点もある。一部の空港では「ILS」が設置されておらず、ILSアプローチが利用できない場合もある。このような場合でも「RNAVアプローチ」が設定されている場合がある。RNAVアプローチはILSなどの空港に設置された設備に頼らず、GPS情報を参考にしながらアプローチしていく方法。ILSアプローチでは電波を捉えながら飛行するという性質上、滑走路に着陸するまでに長い直線を飛行する必要があるが、RNAVアプローチではGPS情報をもとに飛行するため、直線的に飛行しなければならない理由がない。このため、曲線的に滑走路まで飛行できるメリットがあり、山間部の空港など山を避けながら飛行する必要がある空港などでも安全にアプローチできる。また、ILS装置を設置できない小規模な空港でもRNAVアプローチを設定すれば安全にアプローチ可能。このようにILSアプローチと同等かそれ以上に便利そうなRNAVアプローチですが、デメリットもある。それはGPS情報をもとにしているため、飛行機に搭載されたGPS受信機の性能や気象状態などによって「精度」がぶれたり悪かったりすること。RNAVアプローチはILSアプローチに比べて精度が悪いため、ILSアプローチのように滑走路ギリギリまでオートパイロットで飛ぶことはできない。空港によるが、滑走路高度まであと500ftぐらいの状態でほぼ真正面に滑走路を捉えることが可能で、ここでオートパイロットを切れば少しの操作で滑走路に着陸可能。RNAVウェイポイントの他に、特定の位置を示すための「ただのウェイポイント」も存在するので注意。

滑走路表示の意味>例>羽田 34R=羽田空港にある2本の34滑走路のうちの右側(Right)の滑走路。「34というのは、おおまかに340°方向(北方向)に離着陸するための滑走路」で、着陸は南側から進入、離陸も南側へ離陸。セントレアのRunway18は、180°方向に離着陸するための滑走路。

SID(標準計器出発方式)ルート>IFR(計器飛行方式)で出発する航空機が航法無線施設(VOR, NDB)もしくは航空路へ接続するために設定された方法。各空港のチャートにはSIDがほとんど記載されている。また、さらに「トランジション(転移)」と呼ばれるルートが設定されている場合がある。離陸の方向は当日の風向きなどで変化するので、離陸方向は、出発時に管制によって指示されSIDコースもその場で指示される。

レーダーによる出発>チャートが見つからないなどの理由で、SIDが分からない場合はレーダーによる出発が可能。これは管制官に当該無線施設や航空路またはレーダーによるベクター(誘導)をしてもらう方法。この時は管制官からベクターの指示があるので、それに従う。フライトプランのルート欄に「R/V」と書いて、さらに続けて無線施設名等を記述して知らせる。

例>福岡→羽田  R/V TAE Y23 BATIS Y21 ADDUM


STAR(標準到着方式)ルート> IFRで到着する 航空機が航空路から目的空港の計器進入方式の進入フィックスまで向かうために設定された経路。当日の風の方向、旅客機の込み具合によって、管制から指示されるので、この場合は飛行中にCDUにSTARをセットしなおす。また、「〇〇に直接向かえ」とDirect指示が出たり、レーダー管制によって、特定ポイントに誘導される場合もあるので、どのSTARを使用するかは目安、予定であるらしい。

航空路>航法無線施設(VOR)航空路の識別はアルファベット1文字と数字を進めている。国内航空路には"V"や"W"に番号をつけもの、国際航空路は「A」、「B」、「G」、「R」に番号をつけたもの。

RNAVルート(eRea NAVigation ルート、エリア・ナビゲーション・ルート)航空路とは別にRNAVルートがある。これはRNAVで飛行可能な航空機が使用するルートで 「Y」、「Z」に番号が付く。巡行高度がFL290以上の場合は、規定によってRNAVルートしか選べない。

洋上トランジション・ルート>洋上管制区と陸上にある無線施設をつなぐルートで、「OTR」と番号がついた名称。

高度の選定>巡航高度は飛行する磁方位で決定される。

フライトレベル290未満(FL290=29000フィート)の磁方位と高度

磁方位0~179度:奇数×1000フィート(東方向)

磁方位180度~360度:偶数×1000フィート(西方向)

 ※VFR機(目視飛行)(は上記高度+500フィート


フライト レベル290~410(RVSM空域)

磁方位0~179度:奇数×1000フィート

180度~360度:偶数×1000フィート 

※VFR機、RVSM非対応機は飛行不可


ライトレベル 410(FL410=41000フィート)を超える場合

磁方位と高度

0~179度:FL450、FL490あとは4000フィート ごと

180度~360度:FL430、FL470あとは4000フィートごと


  航空路やRNAVルートには最低経路高度(MEA)と呼ばれる高さが設定してあり、これは障害物に衝突しないように設定された高度。MEAはエンルートチャートに記載されているので、航空路を使う場合は必ずMEAより高い高度を使う。

 高度の数字の下に線が引かれている場合は、「その数字以上」を表す。そのため、4000と書かれていたら「4000以上」という意味です。数字の上下に線が描かれている場合は「ピッタリ」という意味。また、数字の上に線が引かれている場合は「その数字以下」という意味。


ルートの書き方>

まず、航法無線施設(VOR)を結んだルートを書いてみる。例えば福岡空港から羽田空港までの場合はこのようなルートが考えられる。 そしてルートは基本的に「SID(またはTransition)の終点FIX」から「STAR(またはIAP)の入り口」まで書くのが基本なので以下のようになる。

TAE Y23 BATIS Y21 ADDUM

これは…

1. TAE(大分VOR/DME)へ向かう。

2. TAEからY23というRNAVルートに乗り、BATISまで向かう

という意味。ADDUMが羽田空港のSTARの入り口となる。

STARが設定されてない時は、使用を想定しているアプローチ方法のVORやFIXになる。

 Y23ルートには、多くのフィックスが書いてあるが、そのルートの始点と終点を書くことで省略可能。

 ここにSIDルート(出発)が掲載されていませんが、福岡空港離陸後は、TAEにつながるSIDを見つけ、(この場合はOGUNI FOUR DEPARTURE, OITA Transitionが適切)、飛行する。

 また、RNAV1で運行可能な場合は、YOKAT THREE RNAV DEPARTURE, YANKS Transitionを使用して羽田空港へ向かう事も可能なので、ルートは、

YOKAT YANKS Y23 BATIS Y21 ADDUMでもよい。

SIDを記入しておくと分かりやすい。

例) OGUNI4.TAE Y23 BATIS Y21 ADDUM

例) YOKAT3.YANKS Y23 BATIS Y21 ADDUM



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