主要空港の主要SID&トランジションルート、その他

目次>-------
1 主要空港のSID&主要トランジションルート
2 航空ルート関連情報
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1 主要空港のSID&主要トランジションルート

説明>これはゲームMSFS2020&2024にて、エアバスA320のMCDUに大まかな飛行プランを入力する際に使用するSIDとトランジションルートの関係。

例>OGUNI8(小国)→ TFE(武蔵、大分)は、福岡空港を離陸して、熊本県小国上空を経て(SID>OGUNI8)、大分県武蔵上空を経て(TFE transition)、東京方面に抜けるルートを意味している。A320では、オートパイロットをマニュアル操作して飛ばすことも楽しいが、本物に近づいた飛行形態を楽しむ際に使用する。

〇福岡空港>RJFF

DGC4(博多湾)
HAKAT4
KURUME4 (久留米)→ BRUIN(大牟田), GABAI(佐賀), GENKI(壱岐)
MORIO4 → SAKRA(熊本), SATSA(鹿児島)
OGUNI8(小国)→ TFE(武蔵、大分)
YAMEK9(八女、北野) → IKE(壱岐), MIZMA(久留米), SGE(佐賀)
YAMAGA7(山鹿)→ HKC(鹿児島), KUE(熊本)
YOKAT5(日田)→ BRAID(日田), MYE(松山), SABAR(大分沖), SALTY(松山), SPIDE(松山の高知より), YANKS(徳島)

〇セントレア>RJGG

CASTL3, KCCB (名古屋空港)→ GOHEI(五平), KROBE (黒部)
CHITA3 → BOGON(浜松沖)
ESPAN3 → KEC(伊勢)
FORES3 → CHAUS(茶臼)
HIKINE2(彦根), IKARO3, OUMI2(近江) →  MIDER, PIONE(岡山), YME(MIYAZE)(京都)
ISE3 → KOZA
MEIJY3 → MOCHI, UOZU(魚津、富山)
MODEL3(豊橋)→ ENSYU(浜松方面)
MORIZ2(豊田) → CHAUS(茶臼)
TOYOT3 → IIDA

〇羽田空港>RJTT

BEKL2A
ISOGO2(浦賀), VADAR1(房総) → CHIKU, XAC(大島)
LAXAS3
NINOX3
OPPAR3(東京湾) → JYOGA(相模湾), UTIBO(房総半島先端)
RITL2A
ROVE2A → AKAGI(赤城、日光), BRUCE,INUBO(兆子)
RUTAS2
SYE3(関宿)
VAMOS3 → DRAKY(三浦半島沖),TATEY

〇新千歳空港>RJCC

CHE4(新千歳)
DALBI1
HOKUT6
HOROM1
HWE6(函館)
JUGGL1, MKE8(むかわ), TOBBY8(青森), YOSAN1 → BUTOS, PANSY(岩手)
KURIS7(札幌)
NAGAN4
PATRU1
REZOT2(苫小牧), TEKKO1(室蘭) → FUNKA
SAVIT1 → SHUYU
SOSHU1
TOKAC2

〇関西国際空港>RJBB

DAISY1→ HIBIS(西方向)
HELEN1→ CHIZU, HABAR, KTE, OYE, SHION, SOUJA, WASYU(すべて西方向)
KANSAI1→ BAMPI, SHTLE, UENOH(すべて東方向)
MAIKO8→ HABAR, KTE, OYE, SHION, SOUJA, WASYU, YME(すべて西方向)
NANKO→ KCC, SIGAK(北東)
SUSAN1→ TONDA, YOSAK(南西方向)
TOMO1W,TOMOH2→ KEC, KRE(南西方向)

〇那覇空港>ROAH

ESKOB1→ AMAMI, CHERY, YANBA(北東方向)
LAVON1(西方向)
NHC4SW(南方向)
OLVAL1(西方向)
VIGER1(南方向)
KIZNA1(北方向)→ CHAMP(北), GURUX(西), KUROU(北), LAGON(西), RESOR(東), YUGAF(北方向)
NHC4NQ → SUCUBA(北方向)

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〇航空ルート関連

FAF:最終進入開始点>滑走路に進入開始するためのポイント

MAPt:進入復興点>ミストアプローチ(進入やり直し)開始ポイント

RVR:滑走路視程距離(m)>滑走路上の視程(=滑走路上で何m先まで見えるか)

ILSカテゴリー>空港の設備、旅客機の機器によって決まる。例えばカテゴリIII C(cat IIIc)ならばRVRが0でも自動操縦によって安全に着陸可能だが、滑走路上に障害物が何もないという保障がないので、日本では運用されていない。

DH(Decision Height)、又はDA(Decision Altitude):決心高度>パイロットが着陸するかどうか最終決断する高度。この高度までに滑走路が見えなければ着陸できない。

計器進入方式の種類>

〇グライドパス(グライドスロープ,GS)とローカライザー(LOC)を使用した方法が「精密進入(Precision Approach)」

精密進入にはILSアプローチ、PARアプローチがある。PARアプローチ方法は元々軍事用として発展し、管制官がレーダーをみながら着陸させる機体の方向を逐一指示してILS方式と同等の精度で着陸させる仕組み。民間旅客機ではほとんど実施されない。

〇ローカライザーのみで進入する方式が「非精密進入(Non-Precision Approach)」。

非精密アプローチとしては、VORアプローチ、VOR/DMEアプローチ、TACANアプローチ(軍用機のみ)、ADFアプローチ、ASRアプローチなどがあり、最近では主要空港ではRNAV(GNSS)アプローチが多い。

RNAV(GNSS)アプローチ> GNSSはGlobal Navigation Satellite Systemの略で、GPS衛星からの位置情報を用いて、最大9か所のRNAV用ウェイポイント(十字の星マーク)を設定し、そのルートをたどることで滑走路直前まで到達するシステム。航空路として、VORルートやRNAVルートがあるが、RNAVウェイポイントを細かく設定して、アプローチ(着陸のための進入)を行う方式。ILSアプローチでは、遠くからの直線進入が必要だが、本アプローチは地上の騒音を避けるルート設定なども可能。ただし、GPS衛星からの情報が届かない場合は、使用できないという欠点もある。一部の空港では「ILS」が設置されておらず、ILSアプローチが利用できない場合もある。このような場合でも「RNAVアプローチ」が設定されている場合がある。RNAVアプローチはILSなどの空港に設置された設備に頼らず、GPS情報を参考にしながらアプローチしていく方法。ILSアプローチでは電波を捉えながら飛行するという性質上、滑走路に着陸するまでに長い直線を飛行する必要があるが、RNAVアプローチではGPS情報をもとに飛行するため、直線的に飛行しなければならない理由がない。このため、曲線的に滑走路まで飛行できるメリットがあり、山間部の空港など山を避けながら飛行する必要がある空港などでも安全にアプローチできる。また、ILS装置を設置できない小規模な空港でもRNAVアプローチを設定すれば安全にアプローチ可能。このようにILSアプローチと同等かそれ以上に便利そうなRNAVアプローチですが、デメリットもある。それはGPS情報をもとにしているため、飛行機に搭載されたGPS受信機の性能や気象状態などによって「精度」がぶれたり悪かったりすること。RNAVアプローチはILSアプローチに比べて精度が悪いため、ILSアプローチのように滑走路ギリギリまでオートパイロットで飛ぶことはできない。空港によるが、滑走路高度まであと500ftぐらいの状態でほぼ真正面に滑走路を捉えることが可能で、ここでオートパイロットを切れば少しの操作で滑走路に着陸可能。RNAVウェイポイントの他に、特定の位置を示すための「ただのウェイポイント」も存在するので注意。

滑走路表示の意味> 例>羽田 34R=羽田空港にある2本の34滑走路のうちの右側(Right)の滑走路。「34というのは、おおまかに340°方向(北方向)に離着陸するための滑走路」で、着陸は南側から進入、離陸も南側へ離陸。セントレアのRunway18は、180°方向に離着陸するための滑走路。

SID(標準計器出発方式)ルート> IFR(計器飛行方式)で出発する航空機が航法無線施設(VOR, NDB)もしくは航空路へ接続するために設定された方法。各空港のチャートにはSIDがほとんど記載されている。また、さらに「トランジション(転移)」と呼ばれるルートが設定されている場合がある。離陸の方向は当日の風向きなどで変化するので、離陸方向は、出発時に管制によって指示されSIDコースもその場で指示される。

レーダーによる出発> チャートが見つからないなどの理由で、SIDが分からない場合はレーダーによる出発が可能。これは管制官に当該無線施設や航空路またはレーダーによるベクター(誘導)をしてもらう方法。この時は管制官からベクターの指示があるので、それに従う。フライトプランのルート欄に「R/V」と書いて、さらに続けて無線施設名等を記述して知らせる。


例>福岡→羽田  R/V TAE Y23 BATIS Y21 ADDUM


STAR(標準到着方式)ルート> IFRで到着する 航空機が航空路から目的空港の計器進入方式の進入フィックスまで向かうために設定された経路。当日の風の方向、旅客機の込み具合によって、管制から指示されるので、この場合は飛行中にCDUにSTARをセットしなおす。また、「〇〇に直接向かえ」とDirect指示が出たり、レーダー管制によって、特定ポイントに誘導される場合もあるので、どのSTARを使用するかは目安、予定であるらしい。羽田空港など混雑した空港ではレーダー誘導で飛行機の順番を調整しており、羽田空港ではレーダー誘導がほとんどと言われている。

航空路> 航法無線施設(VOR)航空路の識別はアルファベット1文字と数字を進めている。国内航空路には"V"や"W"に番号をつけもの、国際航空路は「A」、「B」、「G」、「R」に番号をつけたもの。

RNAVルート(eRea NAVigation ルート、エリア・ナビゲーション・ルート)> 航空路とは別にRNAVルートがある。これはRNAVで飛行可能な航空機が使用するルートで 「Y」、「Z」に番号が付く。巡行高度がFL290以上の場合は、規定によってRNAVルートしか選べない。

洋上トランジション・ルート> 洋上管制区と陸上にある無線施設をつなぐルートで、「OTR」と番号がついた名称。

高度の選定> 巡航高度は飛行する磁方位で決定される。

フライトレベル290未満(FL290=29000フィート)の磁方位と高度

磁方位0~179度:奇数×1000フィート(東方向)

磁方位180度~360度:偶数×1000フィート(西方向)

 ※VFR機(目視飛行)(は上記高度+500フィート



フライト レベル290~410(RVSM空域)

磁方位0~179度:奇数×1000フィート

180度~360度:偶数×1000フィート 

※VFR機、RVSM非対応機は飛行不可



フライトレベル 410(FL410=41000フィート)を超える場合

磁方位と高度

0~179度:FL450、FL490あとは4000フィート ごと

180度~360度:FL430、FL470あとは4000フィートごと

  航空路やRNAVルートには最低経路高度(MEA)と呼ばれる高さが設定してあり、これは障害物に衝突しないように設定された高度。MEAはエンルートチャートに記載されているので、航空路を使う場合は必ずMEAより高い高度を使う。

 高度の数字の下に線が引かれている場合は、「その数字以上」を表す。そのため、4000と書かれていたら「4000以上」という意味です。数字の上下に線が描かれている場合は「ピッタリ」という意味。また、数字の上に線が引かれている場合は「その数字以下」という意味。

ルートの書き方>

まず、航法無線施設(VOR)を結んだルートを書いてみる。例えば福岡空港から羽田空港までの場合はこのようなルートが考えられる。 そしてルートは基本的に「SID(またはTransition)の終点FIX」から「STAR(またはIAP)の入り口」まで書くのが基本なので以下のようになる。

TAE Y23 BATIS Y21 ADDUM

これは…

1. TAE(大分VOR/DME)へ向かう。

2. TAEからY23というRNAVルートに乗り、BATISまで向かう。

という意味。ADDUMが羽田空港のSTARの入り口となる。

STARが設定されてない時は、使用を想定しているアプローチ方法のVORやFIXになる。

 Y23ルートには、多くのフィックスが書いてあるが、そのルートの始点と終点を書くことで省略可能。

 ここにSIDルート(出発)が掲載されていませんが、福岡空港離陸後は、TAEにつながるSIDを見つけ、(この場合はOGUNI FOUR DEPARTURE, OITA Transitionが適切)、飛行する。

 また、RNAV1で運行可能な場合は、YOKAT THREE RNAV DEPARTURE, YANKS Transitionを使用して羽田空港へ向かう事も可能なので、ルートは、

YOKAT YANKS Y23 BATIS Y21 ADDUMでもよい。

SIDを記入しておくと分かりやすい。

例) OGUNI4.TAE Y23 BATIS Y21 ADDUM

例) YOKAT3.YANKS Y23 BATIS Y21 ADDUM
以上。
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